SDLアプリコンテストに入賞しました


テックベイン 代表兼エンジニアの猪俣です。

2019年3月に開催された、
「クルマとスマホがつながるSDL(スマートデバイスリンク)アプリコンテスト https://sdl-contest.com/ 」2次審査にて、猪俣が企画・開発した作品「車載補聴アプリ ピーポ」が特別賞を受賞しました。

また、弊社エンジニアの河本が参加したチーム インスタライドの作品「Instaride」が、なんとグランプリを受賞しました。

紹介記事「クルマとスマホがつながる SDLアプリコンテスト」、グランプリ作品は「Instaride」」
http:// https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1173850.html

受賞アプリの紹介

車載補聴アプリ ピーポ

ピーポは、難聴者向けに緊急車両のサイレン音など、車内で聞き取れないと困る音を画面で知らせてくれるアプリです。

ピーポ 発表スライド

技術的に「救急車の音に反応して車載器の画面表示を変える」という機能を実現する方法として、 Androidで集音した環境音を定期的に一定秒数録音し、その録音データを TensorFlow Lite でディープラーニングモデルに与え、「救急車の音が含まれているか?」で救急車などの緊急車両が接近を検出するというアルゴリズムを採用しました。

Instaride

Instarideはインスタ映えするバイクのライディング写真を撮影してもらえるアプリです。

バイク愛好家にとって、ウェアラブルカメラなどを使った撮影でなく、走行中のかっこいい写真は憧れ。Instarideは、アプリを入れた撮影者側のスマートフォンに、同じくこのアプリを入れて撮影を希望している近隣走行中のライダーの位置が表示され、ベストな瞬間の撮影を可能にするというもの。ライダー側は、エンジンを止めると、撮影者に撮ってもらった写真を受け取れる仕様だ。

https://ascii.jp/elem/000/001/825/1825491/

SDLとは?

今回のコンテストの要になるSDL(SmartDeviceLink)とはなにかというと、
車載情報システムをiOS/Androidスマートフォンアプリに接続できる規格です。

SDL公式サイト: https://www.smartdevicelink.com/

SDLコンソーシアム日本分科会に参加する自動車メーカー10社
https://weekly.ascii.jp/elem/000/000/424/424655/

SDL が提供するSDKをスマートフォンアプリに組み込むことで、カーナビなどのSDL対応の車載器と通信してクルマの情報を読み取ったり、車載器の画面UIを制御することが可能になります。

SDLのライバル規格には、

  • Android 専用の Android Auto
  • iOS 専用の CarPlay

があります。Android Autoや CarPlay に比較した SDLのメリットは両方に対応しているところにありそうです。

感想

SDLについては2019年3月現在は、まだSDL自体が安定しておらず対応車載器も一般販売されていないため、
採用するには課題がまだまだありそうです。

ですが、今回車業界の方々とお話する機会を得て、そのエネルギーの高さから、車とスマートフォンのつながりはこれから強くなっていくのだろう、という予感がしました。

スマートフォンアプリエンジニアとして、車の情報を取ったり、車載器との連携がとれるというのは非常に面白く、可能性を感じました。

二次審査にノミネートされていた他の作品はどれも面白いアイデアでレベルも高く、特に会場で大受けだった函館高専プロコン研究会制作「ツンデレの女の子はお嫌いですか?」アプリ、子どもがいる家庭なら欲しくなりそうな機能盛りだくさんの田中雅也さん制作「こどもカメラ」は個人的にもぜひリリースしてほしいです。

SDLがどこでも使えるようになれば面白い世界になりそうです。今後の発展に期待しつつ、また開発のチャンスがあれば、チャレンジしてみようと思います。